英国で解散した会社を再び運営可能にする手続きとして、会社復活（Company Restoration）があります。このプロセスは、解散した会社が登録簿に再登録され、法的な事業活動を再開できる状態を取り戻すものです。本記事では、会社復活手続きの概要、必要条件、手順、注意点について詳しく解説します。
会社復活（Company Restoration）とは？
会社復活は、英国のCompanies Houseの登録簿から削除された会社を再登録し、解散前の状態に戻す法的手続きです。この手続きは、以下の場合に必要となることが多いです：
- 資産回収：解散した会社が所有していた資産を処分する必要がある場合。
- 事業再開：解散後に事業活動を再開する場合。
- 法的要件の対応：取引相手や債権者からの要求に対応する場合。
会社復活の種類
英国では、会社復活の手続きは大きく以下の2種類に分かれます：
1. 行政復活（Administrative Restoration）
- 条件を満たす場合、手続きが比較的簡素で迅速。
- 主に取締役または株主が申請可能。
条件
- 会社が自発的に解散したものであること。
- 解散から6年以内であること。
- 全ての法的要件（年次報告書、税務申告など）を遵守していたこと。
2. 裁判所命令による復活（Restoration by Court Order）
- 行政復活の条件を満たさない場合、裁判所の命令が必要。
- 主に債権者や利害関係者が申請可能。
適用例
- 強制的に解散された場合。
- 行政復活が不可能な場合。
会社復活の手順
1. 行政復活の手順
- 申請書の提出
- Companies Houseに申請書を提出し、必要な手数料を支払います。
- 未処理の書類提出
- 未提出の年次報告書や財務諸表を提出。
- 未払い費用の支払い
- 会社の年次報告費用や罰金を支払います。
- 復活証明書の受領
- 承認されると、復活証明書（Certificate of Restoration）が発行されます。
2. 裁判所命令による復活の手順
- 申請書の準備
- 弁護士を通じて申請書を作成。
- 裁判所への提出
- 必要な証拠書類を添えて裁判所に提出。
- 審理と判決
- 裁判所の審理を経て、復活が命じられた場合、命令書を受領。
- Companies Houseへの登録
- 裁判所命令をCompanies Houseに提出し、復活を完了。
会社復活に関する費用
- 行政復活：申請費用£100 + 未処理書類の提出費用。
- 裁判所命令による復活：弁護士費用、裁判所費用を含み、通常£1,000以上。
注意点
1. 時効の制限
- 解散から6年を超える場合、復活手続きは行えません。
2. 資産管理
- 解散後、会社の資産は通常、英国政府（Crown）に帰属します。復活後にこれらの資産を取り戻す手続きが必要です。
3. 法的要件の遵守
- 復活後、全ての未処理書類や税務申告を提出し、法的義務を果たす必要があります。
OFFSHORE22のサポート内容
会社復活手続きをスムーズに進めるため、当社では以下のサービスを提供しています：
- 行政復活手続き代行
必要書類の準備、申請手続き、未処理書類の提出を包括的にサポート。 - 裁判所命令による復活支援
弁護士と連携し、裁判所への申請をサポート。 - 資産回収のサポート
解散後に英国政府に帰属した資産の回収手続きも対応。 - 法的コンプライアンスの管理
復活後の年次報告書や税務申告の作成をサポート。
まとめ
英国での会社復活（Company Restoration）は、資産回収や事業再開を目的とする場合に必要な重要な手続きです。適切な手順と法的要件を遵守することで、解散前の状態をスムーズに取り戻すことが可能です。OFFSHORE22では、会社復活手続きのあらゆる段階でお客様をサポートし、ビジネスの再開を力強く支援します。
会社復活に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。